Annearth

有機農家の取り組み

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有機農作物は、環境にも人にも配慮されていて、

 

栄養価も高く、ありがたいことづくしです。

 

それを手にすることができるのも

 

作ってくれている人がいるからです。

 

有機農業は、今の慣行農業と比べると

 

様々な手間がかかっています。

 

今回は、有機農作物の

 

表面的なところではなく、

 

裏側の農家さんの取り組みについて

 

全てではないですが、みていこうと思います。

 

 

 

有機農業 ポイント①

 

まず、有機農業(無農薬・無化学肥料農業)

 

であるためには、

 

それをやりきる覚悟が必要です。

 

無農薬なので、農作物の

 

害虫や病気との闘いがあります。

 

そのため、「観る」ことを

 

できる限り毎日続けなくてはなりません。

 

防虫ネットを張っていても

 

少しの隙間から入り込んできます。

 

そして、虫が入ってきたら、

 

虫にとっては外界から保護された

 

食べ物が豊富な状態となってしまうので、

 

日々、気が抜けません。

 

また、病気対策のためにも

 

作物の状態をこまめに確認して、

 

次にどのようにすればいいのかを

 

把握しなければなりません。

 

対応が遅れないように、

 

しっかりと「観る」

 

ことが必要なのです。

 

そのような覚悟を持って

 

取り組まれています。

 

 

 

 

有機農業 ポイント②

 

有機農業で最も大事だと言われているのが、

 

「土づくり」です。

 

有機物を十分に使って、

 

土壌生物が住みやすい環境にすることが大切です。

 

土壌生物を増やして、

 

良好な土壌環境にしていくことを

 

育土と呼びます。

 

その土壌生物が有機物を分解して

 

フンをすることで、

 

その土壌は植物が育ちやすい

 

団粒構造となり、

 

より良い土壌環境となります。

 

 

 

土づくり工程

 

 

 

①天地返し

 

栽培する土地が決まれば

 

表層土と深層土(深い層の病原菌が少ない土)

 

とを入れ替える天地返しをします。

 

この作業で表層部分にある

 

雑草の種や害虫と深層部分が入れ替わって

 

土がリフレッシュされます。

 

 

 

②有機質堆肥の投入

 

天地返しで入れ替えた土壌に対して、

 

有機質堆肥を投入します。

 

有機質堆肥には、

 

生ごみ処理の搾かすや

 

ホームセンターなどで売られている

 

牛・豚・鶏のフン、バーク堆肥などがあります。

 

有機質堆肥には、

 

植物の成長に必要な養分を

 

十分にバランスよく含んでいて、

 

大きな効果があります。

 

 

 

③酸性度の中和

 

野菜は基本的に酸性土壌では生育しません。

 

そこで、植物を栽培する前に

 

土壌の酸性度を中和する必要があります。

 

それには、草木灰や貝殻粉末など、

 

有機石灰で中和します。

 

 

 

④元肥を入れる

 

土壌ができてきたら、

 

栽培をする前に「元肥」を入れます。

 

元肥として最適なのが

 

「ボカシ肥料」です。

 

ボカシ肥料とは、

 

肥料の効き目を穏やかにする

 

という意味合いがあり、

 

素材としては、

 

有機質肥料を発酵させたものです。

 

原料には、米ぬか、油粕、

 

魚粉、骨粉などを配合、発酵させて作ります。

 

この中に住む微生物が

 

堆肥を分解して、

 

土壌を団粒構造にしていきます。

 

 

 

ここまでをすれば、一通り

 

有機農業の基礎となる

 

土づくりは終わりです。

 

ここまででもわかるように

 

化学肥料を使わず、

 

有機質堆肥をふんだんに使い、

 

土壌を仕上げていきます。

 

 

 

有機農業 ポイント③

 

無農薬で害虫や病気と

 

どうやって闘うかが、

 

有機農業において

 

大きな課題になります。

 

その対応としては

 

根本的に害虫や病気を

 

寄せ付けないことが重要になります。

 

害虫のほとんどが外から飛来して

 

作物に付着して、食害を受けます。

 

そして、その害虫が卵を産むことで

 

幼虫が孵化して、食害が続いてしまいます。

 

また、弱く育った作物には

 

病気が付きやすなります。

 

 

 

①健全に育てる

 

作物に十分な栄養を与えて、

 

病気に負けない作物づくりを

 

されています。

 

そのために、良い土壌作りが

 

欠かせません。

 

有機質で健全に育った作物には、

 

致命的な病気は感染しづらくなります。

 

ボカシ肥料をしっかり与え、

 

天然の健全な菌を増やして

 

病原菌に立ち向かえる

 

作物づくりをしています。

 

 

 

②被覆材を活用する

 

ごく一般的な防ぎ方ですが、

 

被覆材(防虫ネット)のトンネルで

 

作物を覆って、

 

飛来する害虫から作物を守ります。

 

設置するための初期の手間はかかりますが、

 

その後は害虫が侵入していないかを

 

確認するだけなので

 

トータルでみれば、

 

かなり手間は省けます。

 

 

 

③害虫の天敵を利用する

 

有機農業が目指す姿の一つに

 

生態系の維持があります。

 

無農薬で作物を育てていると

 

自然の摂理に基づいて

 

いろいろな生物が生息するようになり、

 

自分の農場でその生態系が

 

垣間見れるようになります。

 

その中には、害虫にとって

 

天敵となる生物も存在しています。

 

そういった生物の力を借りれれば

 

農家にとっては益虫となります。

 

てんとう虫はアブラムシを食べますし、

 

クモやカマキリも害虫を

 

捕食してくれます。

 

そのほかにも、

 

トカゲやカエル、トンボ、アシナガバチなども

 

害虫の天敵です。

 

それらと共存することで、

 

完全なる無農薬に近い

 

有機農業を実現することが

 

できるといえるかもしれません。

 

 

 

④自然農薬

 

農薬は化学的なものばかりではなく、

 

自然由来の農薬も

 

作ることができます。

 

身近なものでは、

 

焼酎や酢、ニンニクや唐辛子などを

 

活用した自然農薬も

 

害虫には有効だといえるでしょう。

 

こうした、身の回りのものを

 

利用して作った自然農薬を

 

時期をみて使っていけば、

 

害虫への効果が続き、

 

食害などを防ぐことができます。

 

 

 

 

私たち消費者ができること

 

農家の人たちは、

 

精神的にも肉体的にも厳しい状況を

 

乗り越えながら、

 

より良いものをと

 

作物を作ってくれています。

 

そんな農家さんたちに対して

 

私たち消費者ができることは、

 

農家のファンになること。

 

そして、その農家の作物を

 

買って食べること。

 

そして、感謝を伝えること。

 

これらが一番、力に

 

なれるのではないでしょうか。

 

より良い農家さんが

 

しっかりと生き残っていけるように

 

消費する私たちにも

 

責任があると思います。

 

今までの観点から、

 

一歩踏み出して、

 

本当にいいものを

 

生活に取り入れられるように

 

いいものを見る目を養っていきましょう!

 

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