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それぞれの取り組み

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資源の循環に関する取り組み

 

食品ロスの削減に向けて、国では

 

「食品ロス削減運動(NO-FOODLOSS PROJECT)」

 

を展開しています。

 

この一環として、食品の生産から

 

販売までの各段階における

 

食品ロス削減の取り組みを推進していて、

 

包装内を窒素で満たすことによる品質保持、

 

食べきりの呼びかけなどに取り組んでいます。

 

2013年度には、消費者庁が

 

食品ロスの削減に向けて、

 

先進的な取り組みを行う

 

地方公共団体の支援を行ったところ、

 

多数の「食材をむだにしないレシピ」が

 

消費者庁に寄せられました。

 

これまで捨てていた野菜の皮や茎も、

 

冷蔵庫に残った半端な野菜や余った料理も、

 

捨てる前にレシピを探したり、

 

考えたりしてみてください。

 

捨てていたものから、

 

美味しくて地球と家計に優しい

 

料理ができるかもしれません。

 

 

 

 

自然資源を利用した取り組み

 

かつて日本各地でみられたコウノトリは、

 

生息環境の悪化によって数を減らし、

 

1971年に日本の空から姿を消しました。

 

兵庫県豊岡市では、

 

絶滅する少し前からコウノトリを守ろうと

 

1965年に人口飼育を始め、

 

1989年には待望の人口繁殖に成功し、

 

2005年、再びコウノトリが

 

日本の空を舞いました。

 

現在では、野外でもひなが誕生していて、

 

100羽を超えるコウノトリが

 

野外で暮らしています。

 

コウノトリは水田などの

 

湿地でカエルやドジョウなどを

 

食べて暮らすことから、

 

野外で暮らしやすい環境を作るために、

 

2003年からは、農薬や化学肥料に頼らない

 

「コウノトリ育む農法」を始めました。

 

この農法で栽培された米は、

 

一般的な農法に比べて、

 

1.3~1.6倍の価格で買い取られていて、

 

農家の収入の増加につながっています。

 

環境を良くする取り組みによって

 

経済が活性化し、

 

それがもととなってさらに

 

取り組みが広がるという、

 

環境と経済が共に影響し高め合う

 

関係が出来上がっています。

 

地元の子供たちも、生き物調査を始め、

 

コウノトリの野生復帰の取り組みに

 

参加しています。

 

2017年度からは「ふるさと教育」が始まり、

 

コウノトリや地元の自然について

 

学んでいます。

 

こうした取り組みは、

 

自分が生まれ育ったふるさとに対する

 

愛着と誇りを育てることにつながっています。

 

 

 

 

再生可能エネルギーに関する取り組み

 

これまでは、火力発電や

 

原子力発電のように

 

大規模で集中的に

 

発電が行われていました。

 

しかし、災害が起きて

 

その設備が止まった場合、

 

広い地域で大きな影響が出てしまいます。

 

2016年に電力に関する制度が変わってからは、

 

小規模で各地に分散した発電も

 

行いやすくなりました。

 

再生可能エネルギーは地域で作り、

 

地域で使う「地産地消」に

 

適したエネルギーのため、

 

各地で再生可能エネルギーを使った

 

小規模発電の取り組みが

 

進められています。

 

鳥取県米子市では、

 

生産したエネルギーを

 

その地域に働く場所を生み出す

 

ことなどを目的に、

 

地元企業5社と共同で

 

「ローカルエナジー株式会社」

 

を2015年に設立しました。

 

同社では、米子市や

 

その周辺の廃棄物発電、

 

地熱発電、太陽光発電などといった

 

再生可能エネルギーで作られた

 

電力を積極的に活用しています。

 

また、地域内に必要な電力量の

 

予測を行なって、

 

自社だけでは余ったり

 

不足したりする電力を

 

売買して調整して、

 

電力がしっかり供給されているかを

 

確認したりするといったことを

 

自ら実施しています。

 

これによって、地域の天気やイベント、

 

学校の行事など

 

地域の特性に合わせた

 

最適な電力供給を可能にして、

 

地域に新たな仕事を生み出しています。

 

地域の再生可能なエネルギー等を活用し、

 

地域に密着して電気やガス等を

 

供給する公的な企業をドイツでは

 

「シュタットベルケ」と呼び、

 

地域の活性化につながっています。

 

米子市では、シュタットベルケに習って、

 

地元密着企業で地域を

 

元気にする取り組みが

 

積極的に進められています。

 

 

 

地域の繋がりを活かした取り組み

 

東京都世田谷区と群馬県川場村の交流は、

 

世田谷区が1981年に区民の

 

第二のふるさとづくりを目的として、

 

川場村と協定を結んだことを

 

きっかけに始まりました。

 

以来、世田谷区と川場村の

 

交流を発展させるために、

 

世田谷区の小学5年生を対象に、

 

川場村の豊かな自然の中で、

 

農作業や登山、村巡りをする移動教室や、

 

川場村の自然環境を区民・村民が

 

協力して守り育てる

 

活動などを行なってきました。

 

こうした繋がりがあり、

 

自然エネルギーを介した

 

新たな交流の発展として、

 

2016年2月に自然エネルギー活用による

 

発電に関する取り決めを結びました。

 

川場村で新たに地域の

 

森林資源を活用した

 

木質バイオマス発電を立ち上げ、

 

川場村で発電した電気を

 

世田谷区民が購入する

 

という仕組みを作りました。

 

ほとんどが住宅地であり、

 

大規模な自然エネルギーを通じた

 

地域どうしの協力の仕組みが、

 

他の市区町村にも広がるように

 

取り組みを進めています。

 

 

 

 

暮らし方の転換による取り組み

 

東日本大震災で大きな被害を受けた

 

福島県いわき市では、

 

東京電力福島第一原子力発電所事故による

 

風評被害や農業の担い手不足などが原因で、

 

手入れが行き届いていない畑が

 

広がっていました。

 

NPO法人ザ・ピープルでは、

 

2012年から

 

「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」

 

を開始して、

 

いわき市など21カ所の畑を活用して、

 

農薬や化学肥料に頼らない

 

有機栽培(オーガニック)で

 

コットンを育てています。

 

栽培されたコットンは

 

「希望の綿」と名付けられ、

 

Tシャツなどの商品に加工して、

 

インターネットなどを通じて

 

販売しています。

 

中でも注目されているのが、

 

「コットンベイブ」という

 

小さな人形です。

 

人形の中に種つきのコットンが入っていて、

 

「買った人は、それぞれの場所で

 

コットンを育てて、

 

収穫した綿を送り返す」

 

という試みを行なっています。

 

これらの取り組みを通じて、

 

農業の再生や地域の活性化、

 

仕事を生み出すことによって、

 

福島県の復興に取り組んでいます。

 

モノを買うことは、

 

未来を選ぶことにも繋がります。

 

この取り組みのように、

 

環境への負荷を減らして

 

育てられたコットンの

 

服などを選ぶことは、

 

自然と共生し、豊かな社会を

 

実現するチカラとなります。

 

 

参考資料:環境省 「こども環境白書」

 

 

 

私たちにできる取り組み

 

各地域様々な取り組みをしていますが、

 

私たち一人一人が日常で

 

できることは何でしょうか。

 

まず、できるだけ

 

地元で取れたモノを食べることです。

 

「地産地消」の動きで、

 

地域の活性化にも繋がります。

 

そして、自然の中に出かけて、

 

自然や生き物と触れ合うことです。

 

このことで、自然の持っている

 

パワーや素晴らしさを感じることができ、

 

季節の移り変わりも感じることが

 

できるようになります。

 

日本には四季があるので、

 

季節ごとに違った表情を見せる

 

自然と触れ合えれば、

 

より一層すべてがつながっていることを

 

実感するでしょう。

 

そして、感じた自然のパワーや

 

魅力を自分の周りの人に

 

どんどん伝えてみてください。

 

たくさんの人と共有することで

 

自然保護活動なども

 

活発になるはずです。

 

自然と触れ合い、

 

それによって普段買うモノを

 

自分なりのものさしで選んで

 

買うようにしていくことで

 

未来へとつながっていくと思います。

 

自分が住んでいる自治体が

 

どういった取り組みをしているか

 

調べて、参加できるものは

 

参加してみてもいいと思います。

 

身近な動きを知り、

 

そこから視野を広げていくと

 

スムーズに入ってきます。

 

そして、身近な人と

 

たくさん話もして、

 

たくさんのアイディアを生み出し、

 

様々な活動につなげてみてください。

 

みんなで楽しみながら

 

未来へとつなげていきましょう。

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